いまにし歯科Blog
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全身全霊

2016年8月26日 11:57 AM


 

7月4日に開院させていただき1か月が過ぎました。本当にあっという間の1か月でしたが、準備を含めてたくさんの方々のご協力あって無事スタート出来たこと、心より感謝申し上げます。改めて人は一人では生きていけない、必ず誰かに支えられ生きているということを実感させていただいております。

 

さて、私は日頃より歯を抜かない、抜いてはいけないとあらゆるところで言っていますが、その理由を少しお話させてください。

 

自分の歯がなぜ大切かという本当の意味を知っている人は実はものすごく少ないのです。そのことは私が歯科衛生士専門学校で将来の歯科衛生士の皆さんに最初の授業で必ず質問してみるのですがそこでもちゃんとした答えが返ってきません。すなわち一般の人は歯がなくなってもそれは指一本がなくなるのとは違い入れ歯やブリッジなど人工の物で代替えが効くと思い込んでいる人が多いからなのではないでしょうか。人間がこの世に誕生するとき目が2つ、耳が2つ、鼻が1つ、口が1つ、手足が2本ずつ指が10本ずつあるように歯も28本(親知らずは省く)存在しているわけですが、それは生きていくのに必要だから28本存在しているのです。虫歯だから、歯周病だからといって簡単に無くしていいものではないのです。しかし残念なことに今でもどこどこの歯医者に抜かれたと言って来院される方がたくさんいらっしゃることも事実です。私はいまにし歯科診療所に通ってくださるすべての人に、歯は食べるためや見た目の問題だけでなく我々人間が健康で長生きするうえで絶対に必要な臓器であることをお伝えしたいのです。歯は生きるための食べ物を取り込む最初の咀嚼器官です。そして大切な唾液は噛まなければ十分出ません。また噛むことによって脳が刺激を受けますし、咀嚼(噛み砕くこと)は知能を高め、咬合(噛み合わせる力)は運動能力を高めてくれます。さらに噛み合わせは平衡感覚や姿勢とも密接なかかわりを持っています。このことだけでも歯がどれだけ大事か想像していただけると思いますが、超高齢化社会を迎えた我々人類が決して避けては通れない課題があります。それは健康で長生きするということです。健康とはただ単に肉体的に病気がないということではありません。ここで言う健康とは肉体的にも精神的にも社会的にも良好な状態をいいます。例えば自分が健康でも家族の誰かが病気ならば精神的にその人も健康とは言えないのです。

 

私は今までたくさんの施設に往診させてもらって来ました。そこで利用者さんやそのご家族とのお話の中で一番耳にしてきたことが認知症の問題です。認知症の代表としてアルツハイマー型認知症という病気がありますが、この病気は幼少の頃強く頭をぶつけたことがある人。人との語らいが少ない人。暗い性格の人。これらに該当する人は約8倍のリスクを生じると言われています。8倍と聞いて皆さんはびっくりするかもしれませんが、この項目に自分の歯がないということが加わればなんと400倍のリスクが生じることが分かったのです。そのことだけでなくあらゆる研究で残存歯数と認知症の関係が報告されるようになり、それらは数値にばらつきはあるにせよ、いずれも自分の歯が無くなれば無くなるほど認知症になる確率は上がるという結果が出ているのです。

 

認知症の問題は本人の問題だけでなくその方々を支えるご家族やまわりで支える全ての人の問題です。認知症の治療がいくら進んだとはいえそれはほんのわずか進行を遅らせる程度に過ぎません。何より大切なことはいかにして将来認知症にならないかということなのです。

 

そのために私たち歯科医療従事者が本来存在すべきなのですが、残念ながら歯医者に行って歯を抜かれたという人が後を絶ちません。私は世の中の認知症の何割かは我々歯医者が作った病気だと考えます。私は一人の歯医者として全身全霊で皆様の命の源である歯を守り抜いていきたいと思っておりますので、どうか皆さん健康で長生き~一生自分の歯で~を目指して一緒に頑張りましょう。そしてそのお手伝いを是非、いまにし歯科診療所でさせていただけたらと思っておりますので宜しくお願いいたします。

 

いまにし歯科診療所 院長 今西祐介


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