いまにし歯科Blog
| ハロアル新聞11月号より

ハロアル新聞11月号より

2017年11月1日 11:00 AM


「霜月」

早いもので今年もあと2か月となりました。11月は霜月とも言い文字通り霜が降る月ということで朝晩の冷え込みも増してきましたね。先月末からの台風や長雨の影響もあって体調を崩された方も多いと思いますがくれぐれもお身体を大切にお過ごし下さい。風邪はもちろんですが特に気を付けてほしいインフルエンザですが予防接種も早めの受診をお勧めいたします。特に小さなお子さんや抵抗力の弱いお年寄りの方々にとっては重症化すると命に危険が伴うので注意してください。インフルエンザの予防ですが一番は手洗いうがいです。インフルエンザのウイルスは当然口から感染しますがすぐに感染するわけではありません。ウイルスが喉に付着し一定時間経過して感染するのでこまめな手洗いうがいは何よりも効果があるのです。そしてインフルエンザウイルスは湿度に大変弱いためお部屋の十分な加湿も効果があります。そして忘れていけないのはプラークコントロール(歯肉マッサージ磨き)です。十分なプラークコントロールが出来ている人とそうでない人のインフルエンザ発症率ではなんと10倍の差があるのです。その他、心筋梗塞は2.8倍、肺炎は2倍などプラークコントロールはただ虫歯や歯周病を予防するのではなく、直接命に係わる病気とも密接に関係していますので、歯磨きは命磨きと思って日々の予防に心がけてほしいものです。その際歯磨きのプロである歯科衛生士さんでも自分の歯磨きだけでは65%しかプラーク(歯垢)を除去できないことがわかっていますので、皆さんは是非とも歯科診療所へ予防のため通院してください。

その際、当院では1か月に1度の予防通院をお勧めしています。その理由はお口の中に取り残された細菌が悪さをおこす強い細菌に成熟する期間が約4週間と言われているため、たとえ磨き残しがあったとしても1か月に1度専門家によるプラークコントロールがしっかりできていれば大きな、ましてや自分の歯を失うなどのトラブルは絶対に起きないということから皆さんにお願いしているのです。歯ブラシもそのタイミング(月に1度)で交換していただけるとよいと思います。毛先の開いた歯ブラシでの歯磨きは効率が格段に落ちますし、当院でご指導させて頂いている歯肉のマッサージ磨きだと逆に歯肉を傷つけてしまうことがあるので道具の交換時期にも注意してくださいね。

さて、先月私は愛知県で行われた全国医療研究集会という学会に参加して参りました。年に1度全国様々な都市で行われるこの学会に14年連続、今年は東京都の代表として症例発表させて頂くことが出来ました。14年前、私の歯科医師としての師匠であります長野県北佐久郡御代田町にあります林歯科診療所院長の林春二先生に「祐介先生、我々歯科医師は常に勉強していなさい。勉強しない先生に診てもらう患者さんほど不幸なものはないぞ」そう言われ、始めはろくな資料まとめも出来ないで先生に言われるがまま学会に参加したことを思い出します。そして14年が過ぎ今年会場で私の症例発表を見てくださった先生から「良く出来ている、14年は嘘をつかないな」と言って頂きました。そして最後に「自分の患者さんに感謝しなさい。我々医者は患者さんがいるから医者としていられるんだから自分を頼ってくれる患者さんのために一生懸命勉強しなさい」といつもの一言・・・・

人は年を重ねるたび他人から何も言われなくなっていきます。ましてやもうすぐ44歳になる開業医になど誰も何も言ってはくれないことの方が普通です。そんな時、幾つになってもこうやって自分に対し咤激励してくださる師匠が居てくれることに心より感謝したいと思います。そしてこれからも皆さんに信頼、信用していただけるようにさらに精進して参ります。


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