いまにし歯科Blog
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感謝
2016年11月7日 1:32 PM
先月の9日10日京都で行われた全国医療研究集会に行ってまいりました。この学会は医科、歯科、薬科、看護、衛生あらゆる分野合同の勉強会です。毎年全国様々な都市でこの時期行われる学会ですが私は今年で13年連続の参加となりました。今年は紅葉の時期の京都ともあって参加者が多数集いましたがそんな中、東京で開院させてもらって初めての症例発表となりましたが無事終えることが出来たことに日頃私を信じて通院してくださるすべての患者様に感謝の気持ちでいっぱいです。
私がこの学会に参加し始めたきっかけは私の歯科医師としての師匠である長野県北佐久郡御代田町林歯科診療所院長の林春二先生の言葉があったからです。当時20代だった私に先生は「いいか祐介、症例発表の為の診療でなく全ての患者さんへの治療がどこに出しても恥ずかしくない診療をしなさい!そして勉強をしない先生に診てもらう患者さんほど不幸なものはない、お前に大切な身体を預けてくれる患者さんの為にしっかりと勉強しなさい!」と教えて下さいました。今年72歳を迎える私の師匠と京都の会場でお会いし良い発表だったよと声を掛けて頂きました。まだまだ師匠の背中は遠くに見えます。これからも感謝の気持ちを忘れず精進して行きたいと思いました。
そして10月は私にとって大変有難い出来事がありました。経堂の隣駅の千歳船橋にある桜丘ホールで10月14日(金)に講演会をさせて頂きました。地元を中心とした体操教室の時間をお借りし「歯は命の源」~一生自分の歯でを目指して~というタイトルでの講演にたくさんの方が来て下さいました。今までも小学校から大学そして企業や施設などたくさんのところで講演やお話をさせてもらってきましたが、それはあくまでも私の診療やボランティア活動、音楽活動などをあらかじめ知ってくださっている方々からの依頼があって行ってきたことですが、今回は開院してわずか1カ月ほどしかたたない私に患者さんが声をかけて下さったのです。
人間は決して一人では生きて行けません。人と人の繋がりが希薄なものとなりつつある現代社会で一開業医がこのような地元の方々の前でお話しさせて頂く機会を与えてもらえたことに感謝し地域医療にしっかりと貢献できるよう努めて参りたいと思っています。様々な職業がある中で我々医療従事者は最もありがとう等の感謝の言葉を発しない職業です。診療報酬を頂く際も支払う側の患者さんがありがとうございましたと言うことはあっても、我々からお大事にどうぞはあってもありがとうございましたと言うことはありません。ですから我々医療人は世間の常識からずれた存在になってしまうことも少なくはありません。20代で先生、先生と呼ばれ感謝の言葉を発しない、これでは本当にさみしい人間になってしまうでしょう。
私のモットーは「一医療人である前に一人の人間であれ」です。人として決して忘れてはならない感謝する心をハローアルソンフィリピン医療ボランティア活動を通して日々教えて頂いています。私の診療所には毎日のように支援物資やカンパが寄せられています。その都度言葉に出して「ありがとうございます」という言葉が診療室に響きます。病は医者が治すのではありません。人の心と技術が一つになり治すのです。まだまだ未熟な私ですが皆さんからたくさんのこと教えて頂きながら勘違いすることなく一生懸命頑張って参りたいと思います。お口のことだけでなくお身体のことなど何かございましたらいつでもご相談ください。宜しくお願いします。
経堂 いまにし歯科診療所 院長 今西祐介
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